祈りの型
主イエス・キリストが、弟子たちから「祈りを教えてください」(ルカ10:1)と尋ねられたとき、
「主の祈り」と呼ばれる有名な祈りを教えられました。
天にまします我らの父よ
願わくは
御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を、今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを、我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いい出したまえ。
国と力と栄えとは、とこしえに汝のものなればなり。アーメン
「主の祈り」は、私たちが模範とすべき祈りの型であり、当教会でも毎月第三週の礼拝で祈っております。
これだけでなく、さらに祈りたいときは、何を祈れば良いでしょうか?そういう時は、この主の祈りの内容を"拡大"して祈ることをおすすめします。
ちなみにこれは、宗教改革を行ったマルティン・ルターが、クリスチャンになりたての人(愛するペーター親方)への祈りの指導に用いていた、伝統的な方法です。ルターは、愛するペーター親方に向けて、このような手紙を書きました。「御名をあがめさせたまえ」と続けて、次のように祈りなさいと言い、御名があがめられるように具体的な祈りのことばを教えました。「御国を来たらせたまえ」と続けて、次のように祈りなさいと言い、御国が来るように具体的な祈りのことばを教えました。「みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ」と続けて、次のように祈りなさいと言い、みこころの天になるごとく、地にもなるように具体的な祈りを教えました。
以下に記すのは、当教会でおすすめしている、祈りの型です。これはあくまでも型ですので、祈っているうちに、「もっと祈ろう」「御名があがめられるために、あの人の救いのために祈ろう」と思ったことは、ぜひそのままお祈りください。
<第一の祈り>-「天にまします我らの父よ」
「天にましますわれらの父よ。あなたには栄光、力、誉れがあり、私たちのはるか上におられるお方です。あなたは万物を創造されました。あなたはこの世界のすべてに計画をもっておられるお方です。そして、あなたは私たちの父であり、私たちに必要なものをすべて備え、しかも最善の時にそれを与えてくださるお方です。」
※あなたが知っている限りの範囲で良いので、神さまに賛美をしよう。
<第二の祈り>-「御名をあがめさせたまえ」
「どうか、あなたの名前がすばらしく、聖なるものとされますように。あなたこそが、何よりもほめたたえられ、心の底から、世界中から尊敬されるものとなりますように。あなただけに当然帰されるべき賛美、誉れ、栄光、力を、すべてにまさってお受けください。」
<第三の祈り>-「御国をきたらせたまえ」
「あなたのすばらしいご計画がなされますように。この地上のすべての場所で、あなたのご支配が実現しますように。特に、私たちの心の中心に、あなたご自身の支配をもたらしてください。あなたが全世界の王として、この世界に来られることを、私たちは待ち望みます。」
<第四の祈り>-「御心の天になるごとく、地にもなさせたまえ」
「あなたの支配領域である天において、あなたのすべての御心が実現しています。あなたの完全な知恵によるご計画が、すばらしい愛と正義と喜びをもってなされています。どうか、天で完全になされているあなたの御心が、この地上にも実現しますように。私は心の奥底からそれを願い求めます。どうか、私自身にもあなたの御心をなさせてください。」
<第五の祈り>-「我らの日用の糧を、今日も与えたまえ」
「私たちに毎日の食事を与えてください。贅沢は求めません。でも生きるのに十分な、健康な心と体を与えてください。私たちは、あなたが今日、私たちに求めておられることを成し遂げるために、今日の一日を生きたいのです。そのために必要なもののすべてを与えてください。」
<第六の祈り>-「我らに罪を犯すものを、我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ」
「私たちは罪人です。この罪悪感をもって生きることがつらいです。この恨みを持ったままでいたくはないのです。私たちは、赦しに値しないことを知っていますが、どうか私たちを赦してください。どうか父よ、あなたの御子イエス・キリストの十字架によって、あなたのあわれみと赦しを私に注ぎ、あなたの愛による自由の中を生きられるようにしてください。」
<第七の祈り>-「我らを試みにあわせず、悪より救い出したまえ」
「私は罪を犯したくありません。ですから、私たちを誘惑から遠ざけてください。サタンから私たちを守ってください。悪魔の道から私を遠ざけて、私たちが人生を毎日、聖なる歩みをすることができるように導いてください。」
私たちに祈るように教えてくださったお方、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。